基本情報
企業概要 | 企業名 | 日本ギア工業㈱ |
証券コード/市場 | 6356/東証2部 | |
特徴 | バルブアクチュエータ、歯車が製造販売、アフターサービスを手がける | |
ホームページ | http://www.nippon-gear.jp/ | |
決算期 | 3月末日 | |
時価総額 | 6,869百万円 | |
株価 | 481 | |
ROA(総資産経常利益率) | 10.80% | |
PER(株価収益率)*会社予想 | (連)170.57% |
※2018/02/22 終値ベース
トンボの目
平成29年3月期、同社は増収増益達成も、平成30年3月期は減収減益で計画されています。
同社は主に電力会社向けに納入を行っており、①国内の原子力発電所は再稼動に至っていないことから需要は不透明感が拭いきれていないこと、また②原子力発電所停止以降、稼働を続けている火力発電所の本格的な定期検査工事にはまだまだ時間がかかること、これらから厳しい状況が続く予想です。
今後海外を含めたマーケット開拓開拓と有りますが、国内に軸足を置く企業がどこまで対応できるのかは疑問、暫くは市場が好転するまで我慢が必要と判断。
一方、利益余剰金の積み増しは潤沢に有り、現在状況下であれば市況が悪くとも企業の運営そのものには特段問題なしと考えます。
2017年10月には「業績予想の修正に関するお知らせ」を発表、通期予想を売上△14.5% 営業利益△90.3%と大幅に引き下げ、厳しさは継続される見通しであり、本決算にて修正した予想値を上回ることができるのか?注目したいと同時に、発電分野意外の開拓が気になるところです。
尚、2017年7月には株主優待新設、100株以上保有すると年2回、1,000円分のクオカードが貰え、これはプラスポイント。
決算書の暗号を解く
※2017.5.12 平成29年3月期 決算短信〔日本基準〕(非連結)
表紙 | 売上高、営業利益、経常利益の伸び率、バランス | 増収増益、利益の伸びが高い |
当期純利益=経常利益×60% | 同等 | |
ROA伸び率(総資産経常利益率) | 6.8%→10.1%へ好転 | |
営業CFの伸び率、バランス | 伸びなし | |
営業CFは、営業利益の60~120%程度か | 範囲内 | |
投資CFは、営業CF範囲内かどうか | 範囲内 | |
来期業績予想数値の合理性 | 減収減益で計画 | |
会計処理方法の変更点 | 会計基準等の改正に伴う会計方針の変更 | |
経営成績/財政状態 | 数値の具体性 | あり |
新規事業のについて | 海外を含めたマーケット開拓 | |
悪材料について | あり(原子力発電所の再稼働未定、火力発電所の定期検査工事は時間がかかる) | |
貸借対照表 | 現金、預貯金、有価証券について(換金性) | 現金及び預金2,661,375千円 |
売掛金、受取手形、棚卸資産(換金性要注意) | 受取手形・売掛金3,281百万円 | |
固定資産(土地以外は、価値を確認) | 固定資産の割合は大きくない(土地1,013百万あり) | |
「現金、受取手形、売掛金及び有価証券」以外は将来の費用 | 30%程度が将来の費用 | |
(売掛金+受取手形)÷’売上高÷12ヶ月)、売上高との伸び | 悪化しており売掛の質が低下 | |
棚卸資産の変化(投資対効果について) | 商品及び製品、仕掛品、原材料及び貯蔵品は減少 | |
繰延税金資産について( 税金として支払、費用化していない額) | 流動資産項目増加129,574千円→162,484千円 | |
固定資産の償却方法は、定額法、定率法なのか | 定額法 | |
のれん代の有無と償却期間(最大20年、ふつうは、3~5年) | なし | |
のれん代と連結調整勘定の合計が、自己資本より大きい場合は注意 | なし | |
備えの引当金、前受金は少な過ぎないか | あり、但し前受金が大幅に減少 | |
社債の有無(とくに株式転換から株価高影響ある転換社債) | なし | |
借金の状態(支払手形・買掛金・短期借入金、社債、長期借入金) | 支払手形、買掛金、1年以内償還予定の長期借入金1,736,404千円 | |
利益余剰金は、資本金と資本余剰金と比べ、小さすぎないか | 非常に沢山の利益余剰金あり | |
純資産の部分を評価差額金割合→評価差額金は含み損益 | 含み益が172,872千円 | |
新株予約権が多く発行されていないか、純資産での割合を確認 | あり、大きくはない | |
少数株主持分が過大ではないか、有無の確認 | なし | |
総資産の伸び(急な伸びは、事業拡大もしくはM&A) | 総資産は増加、事業拡大 | |
損益計算書 | 営業利益、伸び率は重要 | 伸びている |
特別利益、特別損失の項目は、多くなるべき項目ではない | 製品保証引当金繰入額で特損計上 | |
当期純利益(普通は純利益の40%) | 同等 | |
営業利益は、同業他社に比べ、ずば抜けていないか | 11.80% | |
キャッシュフロー | 税引前当期純利益+減価償却費-法人税≒営業CF | 同等ではない |
投資CFの内容確認 | 有形固定資産取得 | |
財務CFは、マイナスが望ましい | マイナス、借入金の返済、社債償還等 |
まとめ
トンボ
優待狙いで100株保有は今の水準では有りと判断します。