基本情報
企業概要 | 企業名 | ㈱フィル・カンパニー |
証券コード/市場 | 3267/マザーズ | |
特徴 | 駐車場+空中店舗の駐車場経営で有効活用し、新しい土地活用による収益増を提案 | |
ホームページ | http://philpark.jp/ | |
決算期 | 11月末日 | |
時価総額 | 31,973百万 | |
株価 | 5,910 | |
ROA(総資産経常利益率) | 12.60% | |
PER(株価収益率)*会社予想 | (連)96.89% |
※2018/01/15 終値ベース
トンボの目
駐車場(コインパーキング)の上部“未利用”空間の活用することにより、地主の投資対効果を最大化するというコンセプトで事業展開。
企画、設計、施工とトータルで手がけています。
営業CFは、当期より始めた土地の購入及び空中店舗フィル・パークの開発から販売までを行う取り組みである開発販売スキームに伴い、販売用不動産不動産の仕入れ等初期投資があることからマイナス、投資CFも多くはなく、事業として一定の完成度を感じる。※開発販売スキーム当期末残は4件
平成29年11月期も竣工引渡を予定プロジェクト物件についても全てが竣工引渡、人材補強も連結従業員数が28名(平成28年11月期末時点は13名)と運営も順調に進捗しています。
加えて、東京急行電鉄株式会社及びママスクウェアとのプロジェクト開発、SBIマネープラザ株式会社とのファンド設立意向、日本郵政キャピタル株式会社及びいちご株式会社を割当先とする第三者割当増資による新株式の発行及びまた業務提携、その他企業との提携と矢継ぎ早に対応を行っており今後の展開が期待される。
また同社は、東証1部(市場変更)への形式基準の一つである経常利益2期合計5億円及び純資産10億円を当期でクリアしており、明確に「今期の東証1部(市場変更)を目指す」と記載されていることから動向を注目したいと思います。
次期計画も日本郵政・いちごグループとの連携による効果を織り込まず高い数値となっていることから、業績は大きく上振れ余地があります。
決算書の暗号を解く
※2018.01.12 平成29年11月期決算短信〔日本基準
表紙 | 売上高、営業利益、経常利益の伸び率、バランス | 売上は伸びているものの利益の伸びが伴わない |
当期純利益=経常利益×60% | 問題なし | |
ROA伸び率(総資産経常利益率) | 低下(18.1%から12.6%へ) | |
営業CFの伸び率、バランス | マイナス | |
営業CFは、営業利益の60~120%程度か | 営業CFはマイナス | |
投資CFは、営業CF範囲内かどうか | 範囲外 | |
来期業績予想数値の合理性 | 非常に高い伸びを計画、詳細な計画が気になる | |
会計処理方法の変更点 | 無 | |
経営成績/財政状態 | 数値の具体性 | あり |
新規事業のについて | 既存の延長で、日本郵政及びいちごグループと協議開始 | |
悪材料について | なし | |
貸借対照表 | 現金、預貯金、有価証券について(換金性) | 現金預金1,869,814千円 |
売掛金、受取手形、棚卸資産(換金性要注意) | 売掛、仕掛販売用不動産、販売用不動産793,252千円 | |
固定資産(土地以外は、価値を確認) | 固定資産の割合は資産の15%程度、大きくはない | |
「現金、受取手形、売掛金及び有価証券」以外は将来の費用 | 凡そ55%が将来の費用、仕掛販売用不動産、販売用不動産の割合が大きい | |
(売掛金+受取手形)÷’売上高÷12ヶ月)、売上高との伸び | 売掛金の伸びのほうが高い | |
棚卸資産の変化(投資対効果について) | 販売用不動産、及び仕掛りの増加 | |
繰延税金資産について( 税金として支払、費用化していない額) | 14,351千円(流動資産項目) | |
固定資産の償却方法は、定額法、定率法なのか | 記載なし | |
のれん代の有無と償却期間(最大20年、ふつうは、3~5年) | なし | |
のれん代と連結調整勘定の合計が、自己資本より大きい場合は注意 | なし | |
備えの引当金、前受金は少な過ぎないか | 流動資産に引当金28,701千円 | |
社債の有無(とくに株式転換から株価高影響ある転換社債) | なし | |
借金の状態(支払手形・買掛金・短期借入金、社債、長期借入金) | 短期借入金357,500、一年以内返済予定の長期借入金63,360千円 | |
利益余剰金は、資本金と資本余剰金と比べ、小さすぎないか | 小さくはないし、積み上げ有り | |
純資産の部分を評価差額金割合→評価差額金は含み損益 | なし | |
新株予約権が多く発行されていないか、純資産での割合を確認 | 1,398千円 | |
少数株主持分が過大ではないか、有無の確認 | なし | |
総資産の伸び(急な伸びは、事業拡大もしくはM&A) | 事業拡大と公募増資 | |
損益計算書 | 営業利益、伸び率は重要 | 伸びている(43%増) |
特別利益、特別損失の項目は、多くなるべき項目ではない | なし | |
当期純利益(普通は純利益の40%) | 適正 | |
営業利益は、同業他社に比べ、ずば抜けていないか | 普通 | |
キャッシュフロー | 税引前当期純利益+減価償却費-法人税≒営業CF | 同等ではない |
投資CFの内容確認 | 内容不明 | |
財務CFは、マイナスが望ましい | プラス(借入と株式の発行による収入) |
まとめ
トンボ
株価は大きく上振れしており、買いのタイミング(4,000~4,500円で拾いたい)は難しいものの保有を検討したいね。