銘柄分析

手間いらず、昔の名前は、「比較.com」

基本情報

企業概要 企業名 手間いらず㈱
証券コード/市場 2477/東証マザーズ
特徴 宿泊施設向け一括予約管理システムと「比較.com」運営
ホームページ https://www.temairazu.com/
決算期 6月末日
時価総額 23,639百万円
株価 3,650
ROA(総資産経常利益率) 19.30%
PER(株価収益率)*会社予想 (連)64.06%

※2018/03/09 終値ベース

トンボの目

一言で言えば、非常にきれいな決算書でした。

B/Sから読み取れることとして、自己資本比率も高く、利益余剰金も潤沢、負債も小さく、また固定資産を有していない、身軽で尚且つ無駄のない成長、正に理想的だと思います。

ただ少し気がかりなのが投資CFで大きな投資がないところです。

トンボは投資→新たな成長に繋がると考えるので守りだけではなく、更なる飛躍を目指して貰えればと思います。

主力の「手間いらず」は「複数の宿泊予約サイトを一元管理するホテル・旅館のための宿泊予約サイトコントローラー・チャネルマネージャー」で、これが絶好調のようです。

確かに、多くの旅行サイトと提携して部屋の管理をするのは大変そう、だからニーズが有るのだと思います。

連携サイトも国内外と幅広く、これも指示されている理由なのでしょう。

このアプリケーションサービス事業、『TEMAIRAZUシリーズ』は契約施設数を順調に増えて全体の業績を牽引し、当事業年度の売上高は919,771千円(前期比14.4%増)、営業利益は477,237千円(前期比15.1%増)、経常利益は478,455千円(前期比15.0%増)、当期純利益は320,407千円(前期比39.8%増)とのこと。

一方、もう一本の柱、比較サイト『比較.com』が苦戦しており、今後統廃合、コンテンツの再構築等を行う方針とのこと。

「比較.com」を試しに訪問してみましたが、確かに洗練されていません。

これまでの情報の蓄積はあると考えることから遣りようによっては復活(収益化)するかもしれないのでサイト更新等も併せてチェックしていきたいところです。

決算書の暗号を解く

※2017.8.10 平成29年6月期決算短信〔日本基準〕(非連結)

表紙 売上高、営業利益、経常利益の伸び率、バランス 増収増益でバランスも非常良い
当期純利益=経常利益×60% 同等ではない
ROA伸び率(総資産経常利益率) 18.8%→19.3%と伸び有り
営業CFの伸び率、バランス 伸び有り(但し若干)
営業CFは、営業利益の60~120%程度か 範囲外
投資CFは、営業CF範囲内かどうか 範囲内
来期業績予想数値の合理性 増収増益で計画
会計処理方法の変更点
経営成績/財政状態 数値の具体性 あり
新規事業のについて なし
悪材料について あり
貸借対照表 現金、預貯金、有価証券について(換金性) 現金及び預金2,406,791千円
売掛金、受取手形、棚卸資産(換金性要注意) 売掛金148,781千円
固定資産(土地以外は、価値を確認) 固定資産割合は1.4%と極端に小さい
「現金、受取手形、売掛金及び有価証券」以外は将来の費用 非常に少ない
(売掛金+受取手形)÷’売上高÷12ヶ月)、売上高との伸び 売上に比べると売掛は減っている
棚卸資産の変化(投資対効果について) なし
繰延税金資産について( 税金として支払、費用化していない額) 流動資産項目6,796千円 固定資産項目8,291千円
固定資産の償却方法は、定額法、定率法なのか 記載なし
のれん代の有無と償却期間(最大20年、ふつうは、3~5年) なし
のれん代と連結調整勘定の合計が、自己資本より大きい場合は注意 なし
備えの引当金、前受金は少な過ぎないか あり
社債の有無(とくに株式転換から株価高影響ある転換社債) なし
借金の状態(支払手形・買掛金・短期借入金、社債、長期借入金) 流動負債合計で154,725千円と非常に少ない
利益余剰金は、資本金と資本余剰金と比べ、小さすぎないか 740,114千円
純資産の部分を評価差額金割合→評価差額金は含み損益 なし
新株予約権が多く発行されていないか、純資産での割合を確認 なし
少数株主持分が過大ではないか、有無の確認 なし
総資産の伸び(急な伸びは、事業拡大もしくはM&A) 事業拡大
損益計算書 営業利益、伸び率は重要 伸びている
特別利益、特別損失の項目は、多くなるべき項目ではない なし
当期純利益(普通は純利益の40%) 同等でない
営業利益は、同業他社に比べ、ずば抜けていないか 51.90%
キャッシュフロー 税引前当期純利益+減価償却費-法人税≒営業CF 同等
投資CFの内容確認 △70千円のみと非常に投資が少ない
財務CFは、マイナスが望ましい マイナス(配当金支払いのみ)

まとめ

トンボ
トンボ
投資判断としては、中長期で買いとします。
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