基本情報
企業概要 | 企業名 | (株)メドレー |
証券コード/市場 | 4480/マザーズ | |
特徴 | ヘルスケア領域の成果報酬型人材紹介業。遠隔医療システム、電子カルテを推進 | |
ホームページ | https://www.medley.jp/ | |
決算期 | 12月末日 | |
時価総額 | 91,754百万 | |
株価 | 3,250 | |
PER(株価収益率) | (連)305.16 | |
ROA(総資産経常利益率) | 3.30% |
2020/05/22 終値ベース
トンボの目
遠隔医療、電子カルテの流れがあるなか同社の社長のコメントがヤフーなどメディアで取り上げられていました。
そんなこともあり、期待していました。
同社は医療ヘルスケアの未来をつくる!そういったコーポレートメッセージを掲げています。
これには共感できますよね。
事業内容は、人材プラットフォームと医療プラットフォームの2本柱、とてもシンプルでした。
今回は、2019年12月期の決算短信ベースに話をします。
当期は、売上高4,765百万円、EBITDA249百万円、営業利益153百万円、経常利益178百万円となりました。
株式会社NaClメディカルの全株式を取得し連結子会社(完全子会社)としています。
ただ、将来キャッシュ・フローに不確実性があると判断し、同連結会計期間中に同社に係るのれんの減損損失494百万円を計上です。
全額損失計上しているんです。その結果、純損失が381百万となってしまっています…。
なんで?と強い違和感を覚えました。
事業別でみると、人材プラットフォーム事業のセグメント売上高は4,111百万円、全社共通費用配賦前のセグメント利益(営業利益)は1,768百万円です。
もう一方の柱、医療プラットフォーム事業のセグメント売上高は536百万円、全社共通費用配賦前のセグメント損失(営業損失)は515百万円となっています。
人材業は好調、医療プラットフォーム・電子カルテは不調はっきりとした結果となっています。柱と呼べるようにも思えませんでした。
決算書見ても特筆する項目もなく、むしろ利益余剰金もマイナスです。
おまけに、2020年12月第1四半期もさらっと確認しましたが、2019年12月期から大幅な改善は見られませんでした。残念です。
成長過程と言えば聞こえは良いです。
ただこの業界は競合企業が多く、少し出遅れている印象を持っています。
すでに時価総額も900億円超えている理由も、トンボにはわかりませんでした。
もっと小さくて良いレベルです。
決算書の暗号を解く
2019年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
表紙 | 売上高、営業利益、経常利益の伸び率、バランス | 伸び率記載なし。バランスはいい。 |
当期純利益=経常利益×60% | 同等ではない | |
ROA伸び率(総資産経常利益率) | 記載なし3.3% | |
営業CFの伸び率、バランス | 記載なし | |
営業CFは、営業利益の60~120%程度か | 営業CFは、多い | |
投資CFは、営業CF範囲内かどうか | 範囲外 | |
来期業績予想数値の合理性 | 売上、利益共に高い伸びで計画。 | |
会計処理方法の変更点 | なし | |
経営成績/財政状態 | 数値の具体性 | あり |
新規事業のについて | 介護のほんねの営業活動 | |
悪材料について | 完全子会社ののれんの減損損失494,489千円を計上 | |
貸借対照表 | 現金、預貯金、有価証券について(換金性) | 現金預金4,477百万 |
売掛金、受取手形、棚卸資産(換金性要注意) | 売掛金241百万 | |
有形固定資産合計、土地 | 有形固定資産合計56百万、土地なし | |
有形固定資産における土地の割合 | 0% | |
売掛金・受取手形・棚卸資産の伸び率(売上高の伸びと比較) | 前期記載なし | |
棚卸資産の変化(投資対効果について) | 前期記載なし | |
繰延税金資産について(税金として支払、費用化していない額) | なし | |
固定資産の償却方法は、定額法、定率法なのか | 記載なし | |
のれん代の有無と償却期間(最大20年、ふつうは、3~5年) | なし | |
のれん代が、自己資本より大きい場合は注意 | なし | |
貸倒引当金、前受金は少な過ぎないか | あり | |
社債・転換社債の有無(転換社債は要注意) | なし | |
借金の状態(支払手形・買掛金・短期借入金、社債、長期借入金) | 買掛金1.4百万、短期借入金500百万、1年以内返済予定の長期借入金190百万 | |
利益余剰金は、資本金と資本余剰金と比べ、小さすぎないか | ない | |
評価差額金の割合 | なし | |
新株予約権が多く発行されていないか、純資産での割合を確認 | 軽微 | |
少数株主持分が過大ではないか、有無の確認 | なし | |
総資産の伸び(急な伸びは、事業拡大もしくはM&A) | 前期比較なし | |
損益計算書 | 営業利益、伸び率は重要 | 前期比較なし |
特別利益、特別損失の項目は、多くなるべき項目ではない | 特損494百万 | |
キャッシュフロー | 税引前当期純利益+減価償却費-法人税≒営業CF | 同等ではない |
投資CFの内容確認 | 子会社株式の取得 | |
財務CFは、マイナスが望ましい | プラス、但し株式発行による収入 |
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