ドーンという企業名で時々、目にしていました。
そして、GISって知っていますか?トンボは全く知りませんでした。
一体なにを生業にしているのか、調べてみてようやく納得しました。
基本情報
証券コード/市場 | 2303/東証JQS |
特徴 | 地理情報システムの開発・販売と防災分野を中心としたクラウドサービス |
ホームページ | https://www.dawn-corp.co.jp/ |
決算期 | 5月末日 |
時価総額 | 6,775百万 |
株価 | 2,053 |
PER(株価収益率) | (単)28.99 |
ROA(総資産経常利益率) | 16.70% |
※2020/08/07 終値ベース
事業内容
同社はGIS/地理情報システム(GIS:Geographic Information System)をもちいて、位置に関する情報を持ったデータ(空間データ)を総合的に管理・加工し、視覚的に表示し、高度な分析や迅速な判断を可能にするサービスを提供しています。
主に地方自治体等の安心安全、防災防犯分野、民間企業の社会インフラ分野に利用されていているようです。
- NET119 緊急通報システム
- Live110 映像通報システム
- DMaCS 災害情報共有サービス
- 感染症危機管理システム
顧客も官公庁・地方自治体、民間企業等と幅広く、安定感があります。
また社会インフラに組み込まれていることから、一度導入すると継続して利益をあげていける企業となります。
経営成績
売上高1,050百万円(前事業年度比17.6%増)、営業利益290百万円(前事業年度比44.8%増)、経常利益294百万円(前事業年度比43.2%増)、当期純利益200百万円(前事業年度比28.6%増)とりっぱな数字で着地しています。
防災や防犯関連のクラウドサービスの新規案件の獲得が順調、ライセンスやストック型のサービス利用料の収入が積み上がったことで、コストアップ分も吸収して、増益となっています。
決算書チェック
2020年5月期 決算短信〔日本基準〕(非連結)
表紙
売上・利益のバランスもよく業績予想も無理のない範囲の合理的な印象でした。
売上高、営業利益、経常利益の伸び率、バランス | 売上、利益、経常利益共に理想的な伸び |
当期純利益=経常利益×60% | 同等ではない。少し多い |
ROA伸び率(総資産経常利益率) | 13.0%から16.7%へ低下 |
営業CFの伸び率、バランス | 非常に伸びている |
営業CFは、営業利益の60~120%程度か | 同等 |
投資CFは、営業CF範囲内かどうか | 範囲内 |
来期業績予想数値の合理性 | 新型コロナウィルスの影響あるものの合理的な範囲の予想数値 |
会計処理方法の変更点 | なし |
経営成績/財政状態
悪材料としては新型コロナ拡大による予算配分の見直しと記載あります。
数値の具体性 | セグメント・地域別売上のみ |
新規事業のについて | なし |
悪材料について | 感染症対策費の負担に伴い、地方自治体の今後の予算状況が変わる場合に影響 |
貸借対照表
規模の割に利益余剰金、自己資本比率も高く、非常に耐性のある貸借対照表でした。
事業を拡大しながら資本が増えており、非常に安心感のある成長が目に見えますよね。
現金、預貯金、有価証券について(換金性) | 現金預金1,546百万 |
売掛金、受取手形、棚卸資産(換金性要注意) | 売掛金84百万、仕掛品10百万 |
有形固定資産合計、土地 | 有形固定資産8百万、土地なし |
有形固定資産における土地の割合 | 0% |
売掛金・受取手形・棚卸資産の伸び率(売上高の伸びと比較) | 売掛金は減少、仕掛品の伸びが高い |
棚卸資産の変化(投資対効果について) | 投資効果は低下しているように感じるが金額的には10百万 |
繰延税金資産について(税金として支払、費用化していない額) | 13百万 |
固定資産の償却方法は、定額法、定率法なのか | 記載なし |
のれん代の有無と償却期間(最大20年、ふつうは、3~5年) | なし |
のれん代が、自己資本より大きい場合は注意 | なし |
貸倒引当金、前受金は少な過ぎないか | 金額的には非常に小さい |
社債・転換社債の有無(転換社債は要注意) | なし |
借金の状態(支払手形・買掛金・短期借入金、社債、長期借入金) | 自己資本比率と88%と非常に高く、堅実さが感じ取れる |
利益余剰金は、資本金と資本余剰金と比べ、小さすぎないか | 989百万と規模の割には大きい |
評価差額金の割合 | 小さい |
新株予約権が多く発行されていないか、純資産での割合を確認 | なし |
少数株主持分が過大ではないか、有無の確認 | なし |
総資産の伸び(急な伸びは、事業拡大もしくはM&A) | 事業拡大 |
損益計算書
貸借対照表と同じく、理想的な損益計算書でした。経営者のレベルが高そう!?
営業利益、伸び率は重要 | 伸びはあり |
特別利益、特別損失の項目は、多くなるべき項目ではない | 少ない |
キャッシュフロー
売掛金、前受金の回収も進んでおり、営業キャッシュフローも多く問題なしでした。
税引前当期純利益+減価償却費-法人税≒営業CF | 同等ではない(売掛、前受金の回収が進んでいる) |
投資CFの内容確認 | 投資有価証券の取得による支出60百万 |
財務CFは、マイナスが望ましい | 配当金の支払いによるマイナス |
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まとめ
直近5年の売上、利益を確認してもらうとわかりますが、右肩上がりです。
ストックビジネスでもあり、大きな業績の変動もなさそうなので、狙い目だと思います。