基本情報
企業概要 | 企業名 | ラサ工業㈱ |
証券コード/市場 | 4022/東証1部 | |
特徴 | 1907年沖縄ラサ島リン鉱脈発見が起点。化成品、機械、電子材料を事業 | |
ホームページ | http://www.rasa.co.jp/index.html | |
決算期 | 3月末日 | |
時価総額 | 19,296百万円 | |
株価 | 2,429 | |
ROA(総資産経常利益率) | 4.50% | |
PER(株価収益率)*会社予想 | (連)10.7% |
※2018/02/20 終値ベース
トンボの目
ずーっと気になっていました。なぜ「ラサ工業」というのか。今回調べることで理解が出来ました。
同社は創業者の恒藤規隆(当時、農商務省肥料砿物調査所初代所長)らが、明治後期に南海の無人島「ラサ島」でリン鉱石を採掘したことに由来、ラサ島は沖縄本島の東南に位置し、公式には「沖大東島」と呼ばれているとのこと。
リン鉱石を発見したことにより一躍脚光を浴び、以来、肥料の原料となるリン鉱石の国内唯一の産出地として、戦前の農業生産上の重要な拠点であったそうです。歴史を感じます。
ちなみに、現在は無人島ですが、領海の基点として今も重要な位置を占めてるようです。
さて、同社は平成29年3月期は売上高は、5.3%減収。放射性ヨウ素吸着剤の今期販売無しが影響。営業利益は、化成品の増益等が寄与し、3.6%の微減で着地となりました。
前期に比べてROA改善、利益余剰金の積み増しも有り、自己資本比率も少し改善されてきました。今後、同社の言う「第8次中期経営計画」が達成できるかが事業成長の鍵となると思います。
と記載しながらも、新規性に乏しく、歴史の重みから正直、既に成熟して大きな飛躍は難しいという印象しかありません…。
決算書の暗号を解く
※2017.05.15 平成29年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
表紙 | 売上高、営業利益、経常利益の伸び率、バランス | 減収減益 |
当期純利益=経常利益×60% | 同等ではない | |
ROA伸び率(総資産経常利益率) | 4.1%→4.5%へ改善 | |
営業CFの伸び率、バランス | 伸びなし | |
営業CFは、営業利益の60~120%程度か | 同等 | |
投資CFは、営業CF範囲内かどうか | 範囲内 | |
来期業績予想数値の合理性 | 売上は若干の強気? | |
会計処理方法の変更点 | 会計基準等の改正に伴う会計方針の変更 | |
経営成績/財政状態 | 数値の具体性 | あり |
新規事業のについて | なし | |
悪材料について | あり | |
貸借対照表 | 現金、預貯金、有価証券について(換金性) | 現金及び預金3,658百万円 |
売掛金、受取手形、棚卸資産(換金性要注意) | 売掛金7,028百万円 | |
固定資産(土地以外は、価値を確認) | 土地5,056百万、その他固定資産は1,180百万程度 | |
「現金、受取手形、売掛金及び有価証券」以外は将来の費用 | 現預金、受取手形及び売掛、商品及び製品、土地を除けば14,094百万 | |
(売掛金+受取手形)÷’売上高÷12ヶ月)、売上高との伸び | 売上減にもかかわらず売掛は増えている | |
棚卸資産の変化(投資対効果について) | 商品及び製品も多くなっている | |
繰延税金資産について( 税金として支払、費用化していない額) | 流動資産:189百万円 固定資産:987百万 | |
固定資産の償却方法は、定額法、定率法なのか | 平成28年4月1日以後に取得した建物附属設備及び構築物に係る減価償却方法を定率法から定額法に変更 | |
のれん代の有無と償却期間(最大20年、ふつうは、3~5年) | なし | |
のれん代と連結調整勘定の合計が、自己資本より大きい場合は注意 | なし | |
備えの引当金、前受金は少な過ぎないか | 独占禁止法関連の損害賠償金の支払いに備えるため、1億55百万円を損害賠償引当金に繰入 | |
社債の有無(とくに株式転換から株価高影響ある転換社債) | なし | |
借金の状態(支払手形・買掛金・短期借入金、社債、長期借入金) | 前年比同等、自己資本比率は34.4% | |
利益余剰金は、資本金と資本余剰金と比べ、小さすぎないか | プラス、前年対比積み増し有り、2,569百万 | |
純資産の部分を評価差額金割合→評価差額金は含み損益 | その他の包括利益累計額合計 △224百万 | |
新株予約権が多く発行されていないか、純資産での割合を確認 | なし | |
少数株主持分が過大ではないか、有無の確認 | 少ない | |
総資産の伸び(急な伸びは、事業拡大もしくはM&A) | 総資産は増加 | |
損益計算書 | 営業利益、伸び率は重要 | 前期比同等 |
特別利益、特別損失の項目は、多くなるべき項目ではない | あり | |
当期純利益(普通は純利益の40%) | 同等ではない | |
営業利益は、同業他社に比べ、ずば抜けていないか | 7.00% | |
キャッシュフロー | 税引前当期純利益+減価償却費-法人税≒営業CF | 同等 |
投資CFの内容確認 | 「有形固定資産取得 | |
財務CFは、マイナスが望ましい | 若干のプラス |
まとめ
トンボ
見送りとします。