基本情報
企業概要 | 企業名 | ㈱すららネット |
証券コード/市場 | 3998/マザーズ | |
特徴 | e-ラーニングによる教育サービスの提供および運用コンサルティング、マーケティングプロモーション及びホームページの運営 | |
ホームページ | http://surala.jp/ | |
決算期 | 12月末日 | |
時価総額 | 5,318百万円 | |
株価 | 4,300 | |
ROA(総資産経常利益率) | 16.30% | |
PER(株価収益率)*会社予想 | (連)51.63 |
※2018/02/21 終値ベース
トンボの目
同社は、インターネットを通じてゲーム感覚で学ぶことができる、対話型のデジタル教材を提供。特徴として、①キャラクターによる対話型レクチャー、②オーダーメイドとつまずき診断搭載、③実際の試験を何度でもシュミレーション可能、④頑張りをリアルタイムで応援、⑤ゲームのようにライバルがいる、とのことです。
主に学習塾、学校、個人向けを販路としており、平成29年12月期決算からID数の増加と堅調に推移、増収増益となりました。
また国内市場のみならず、スリランカ、インドネシアにて事業展開を行っており、将来に向けた先行した市場開拓は高評価。
決算短信としてもシンプルかつ身の丈にあった投資、理にかなった形で今後の成長を期待したいと思います。
一方、同社も理解しているように少子化の流れの中で、教育市場における企業間競争が激しさを増しており、eラーニング市場においても同様に競争が激しくなると予想されます。
そんな中、同社の知名度も低く、今後のやり方次第では一定のポジションは確保できると思いますが、リクルート社の小学生向け「スタティサプリ」月額980円に対して、同社の8,640円がどれだけ差別化できるのか?この辺りが非常に重要と感じました。
決算書の暗号を解く
※2018.02.07 平成29年12月期決算短信〔日本基準〕(非連結)
表紙 | 売上高、営業利益、経常利益の伸び率、バランス | 売上、利益ともに伸びはあり、バランスがいい |
当期純利益=経常利益×60% | 同等 | |
ROA伸び率(総資産経常利益率) | 若干低下16.3% | |
営業CFの伸び率、バランス | 伸び有り | |
営業CFは、営業利益の60~120%程度か | 範囲内 | |
投資CFは、営業CF範囲内かどうか | 範囲内 | |
来期業績予想数値の合理性 | ほぼ同等の伸び | |
会計処理方法の変更点 | 無 | |
経営成績/財政状態 | 数値の具体性 | あり |
新規事業のについて | なし | |
悪材料について | なし | |
貸借対照表 | 現金、預貯金、有価証券について(換金性) | 現金及び預金436,999千円 |
売掛金、受取手形、棚卸資産(換金性要注意) | 売掛金91,746千円 | |
固定資産(土地以外は、価値を確認) | 固定資産は三分の一 | |
「現金、受取手形、売掛金及び有価証券」以外は将来の費用 | ソフトウェアのおける割合が多き→事業体としては当然!? | |
(売掛金+受取手形)÷’売上高÷12ヶ月)、売上高との伸び | ほぼ同等も若干悪化 | |
棚卸資産の変化(投資対効果について) | なし | |
繰延税金資産について( 税金として支払、費用化していない額) | 大きくはない | |
固定資産の償却方法は、定額法、定率法なのか | 記載なし | |
のれん代の有無と償却期間(最大20年、ふつうは、3~5年) | 6,291,729千円 | |
のれん代と連結調整勘定の合計が、自己資本より大きい場合は注意 | なし | |
備えの引当金、前受金は少な過ぎないか | 前受金30,922千円 | |
社債の有無(とくに株式転換から株価高影響ある転換社債) | なし | |
借金の状態(支払手形・買掛金・短期借入金、社債、長期借入金) | 未払費用59,315千円、全体として負債額は大きくはない | |
利益余剰金は、資本金と資本余剰金と比べ、小さすぎないか | 増えているがさらなる積み増し要 | |
純資産の部分を評価差額金割合→評価差額金は含み損益 | なし | |
新株予約権が多く発行されていないか、純資産での割合を確認 | なし | |
少数株主持分が過大ではないか、有無の確認 | 非支配持分4,436,130千円と大きい | |
総資産の伸び(急な伸びは、事業拡大もしくはM&A) | 総資産は増加 | |
損益計算書 | 営業利益、伸び率は重要 | 伸びている |
特別利益、特別損失の項目は、多くなるべき項目ではない | なし | |
当期純利益(普通は純利益の40%) | 適正 | |
営業利益は、同業他社に比べ、ずば抜けていないか | 16.50% | |
キャッシュフロー | 税引前当期純利益+減価償却費-法人税≒営業CF | 同等 |
投資CFの内容確認 | 無形固定資産の取得(コンテンツシステム)による支出 △113,226千円 | |
財務CFは、マイナスが望ましい | プラス(新株発行による収入265,361千円) |
まとめ
トンボ
「大きな伸びを期待する」ということであれば、見送りとします。